縁側を伴う中庭を中心に、ロの字型に諸室を配置した、露地空間をもつコートハウスです。
玄関へと導く露地は左右を格子で緩やかに仕切り、前面道路からの視線を適度に遮りながら、光や風を建物内部へ取り込みます。夜には格子越しに室内照明がこぼれ、街並みに静かで幻想的な表情を与えています。露地の手水鉢にはご主人が育てるメダカが泳ぎ、訪れる人に安らぎをもたらします。
LDKの階段下には曲線の本棚に囲まれた小さな書斎を設えました。床を一段下げることで、LDKとの緩やかな連続性を保ちながら、落ち着いた雰囲気の空間となっています。日々の仕事スペースとしてはもちろん、時には子どもたちの遊び場としても活用され、小窓からは季節ごとに移り変わる水田の風景を楽しむことができます。
土地探しからお施主様と共に時間をかけて取り組んできた計画でしたが、「プライバシーの確保」「露地のある家」「ゆとりあるLDK」「メダカを眺める癒し」「自然を感じる住まい」「孤立しない書斎」「雰囲気のある住空間」といった当初のご要望が形になった住宅となりました。